出会い系サイト規制法改正案メモ
政府は29日、出会い系サイト事業者に都道府県公安委員会への届け出や18歳未満についての書き込みの削除を義務づける出会い系サイト規制法改正案を閣議決定した。同サイトを通じた少女の性被害などが相次ぐため、規制を強化することが狙いだ。今通常国会に提出する。 参考:朝日新聞1月に出会い系サイト規制法改正の動きがありましたが、2月になって早速国会の場に持ち込まれることになりました。
いままで実効性が極めて薄い法律でしたが、改正の動き自体がすばやいことから多少でも意味のある法律になると期待…していいの?
今回の法改正で出会い系事業者を規制するものとして期待できるのは「届け出制」と「年齢確認」といわれています。
警察庁の「「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律の一部を改正する法律案」について:PDF」によると次のことが主に決定する予定のものです。
- 出会い系サイト事業者に都道府県公安委員会への届け出義務
- 18歳未満の書き込み削除義務
- 事業者の欠格条項
- 公安委員会による事業停止や事業廃止規定
- 事業者が届け出義務や命令違反に対する最高懲役1年か罰金100万円の罰則
現行法では規定はあるものの、罰則がないなど実効性が欠ける部分が多かったものを補完し、18歳未満の青少年を保護することを主目的とする法律になります。
ですが、業者にとって必ず抜け道が存在するのが日本の法律なので、どこまで実効性のある法律になるのか不安もあります。
運営するサイト上で届け出の有無の確認は出来ない矛盾
届け出をしない業者や虚偽報告などには懲役もしくは罰金が課せられるようですが、それ以上の罰則が現時点の案ではないため、悪質であっても事業は継続できることになってしまう。
一度届けて、定期的に内容をチェックすべきとは思うが、それもなく、届け出済みサイトの旨の掲載義務まではないので利用者は確認できない。
定期的に業務内容をチェックしないことで、業者のサービス内容は変更され、その内容の把握さえできないという状況は生まれそうです。
届け出制にて「新たに氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名」などを届け出ることは規定されていますが、届け出の有無が業者の運営するサイト上で確認できることが利用者にとって安心の要素となるはずですが、その規定は現時点では盛り込まれていませんでした。
現行法では、「あらかじめ、これらの異性交際希望者が児童でないことを確認」することが義務付けられていて、新たに違反者への罰則として、「6ヶ月を超えない範囲で」事業停止命令もしくは事業廃止命令が出されるそうです。
不適格業者をどこまで規制できるか
「欠格事由」は今回新たに規定される項目ですが、出会い系サイト業者として不適格であることを規定するものです。
禁錮以上の刑に処せられ、又児童福祉法、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律で刑を受け5年を経過しない者。
暴力団員や団員でなくなって5年を経過していない場合も出会い系サイトを運営できないようですが、暴力団であるか否かは自己申告によるものだけのようです。
5年というのが一つの基準になっていますが、これでかなりの悪質業者が参入もしくは事業継続が不可能となってしまう現状があります。
しかし、逆を返せば5年以上経てば、過去どういった立場を有していたとしても出会い系サイトを営めることになる。
また業者は複数の会社名を登記しているケースが多いが、繋がりを不明確にしておき、法規制に触れる人間を運営サイトに含めなければいいだけなので業者にとっては抜け道は多い。
また事業者氏名は誤魔化していたり、複数の社名や人物の名前を使い分けている業者が多い現状もありますが、これを特定できるのか?疑問点は残ります。
年齢確認については今後明確になっていくようです。
年齢確認は、懸賞サイトなど他ジャンルから単純に誘導すると同時に登録も勝手に終了させるといった行為はセーブでき、ここからのこの業界でいうところの「同時登録」による被害は減少する可能性はある。
無料から有料へといった出会い系サイト間の誘導であっても、年齢確認が書類もしくはファックスでの確認が義務付けられれば誘導する時点での料金発生は出来なくなる。
しかし、同じ業者の運営で別のサービスへの誘導であった場合、一つのサービスで年齢確認作業を終了している場合どういう扱いになるか改正案に明記されていないため、一つの年齢確認が同一業者複数のサービスに適用されるならば、現状と違った同時登録の形が出来てしまう可能性がある。
いずれにしても、18歳未満の青少年保護を観点に作成される法律ですが、業者への締め付けとなる条項が新設される点で悪質業者排除は僅かに期待できるだけとなりそうです。
同時登録とは
日本の出会い系サイト業界の一部で一般的に使われている言葉もしくは方法で、一つの出会い系に登録することで他の複数のサイトに誘導・登録されてしまうこと。
または、懸賞サイトなど他ジャンルから誘導されるタイプもある。
その際は、指定する出会い系サイトに登録しないと懸賞の当選品手続きができない、といった誘導の必然性を作り登録させるものが多かったようです。
現在、形は様々で、初期は一つのサイトに登録すると同時に他の複数のサイトに登録されるタイプが主流でしたが、その後、無料サイトから有料サイトへ誘導するためのメールを送りつけたり、サイト上で別のURLを提示し利用者自身にクリックさせて別サイトに登録させるタイプなど様々なタイプが登場している。
何れも高額請求となるサイトへの誘導が多い。
関連:出会い系サイト届け出制導入、規制法改正メモ1
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